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◆沢村が2試合連続押し出し

今シーズンからレッドソックスでプレーする沢村拓一が、5回からオープン戦2度目のマウンドに上がった。先頭打者に二塁打を許すと、その後は連続四球で無死満塁のピンチ。ここからストレートとスプリットで連続三振を奪って2アウトとしたが、続く打者に押し出し四球を与えて降板した。

 

沢村はオープン戦初登板も2/3を投げて2つの三振を記録したが、押し出しを含む3つの四球を許した。2試合続けて、長所と短所がはっきり表れた形となった。沢村は巨人やロッテでプレーしていたときも、奪三振率が高い一方、四球で走者をためることが課題だった。

 

レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「我々が望んだ投球内容ではなかったが、まだ2試合しか登板していない。多くの人が思っているほど新しい環境に適応するのは簡単ではないと我々は知っているし、今の時点でたいした問題だと考えていない。ボール自体はよかった」と調整の難しさに理解を示した。一方、ボストンの地元紙は、オープン戦2試合で計12人の打者に対して6つの四球を与えている沢村に「コントロールに大きな問題があることがはっきりした。いずれの試合も予定していた1回を投げ切れなかった」、「2度のオープン戦登板で苦境に立たされている」などと評した。

 

◆沢村の投球内容 日米ファンに差

沢村の評価に関して、日米のファンでコメントに大きな差があるのは興味深い。日本では「巨人時代の悪いクセが出た。力むとストライクが入らない」、「巨人時代だけではなくロッテのときも四球を連発することがあった。メジャーで通用するのは、上原のような制球が安定している投手」、「ロッテでの活躍は短期的なもので、本来コントロールに難がある」といった厳しい意見が並んだ。

 

それに対し、初登板には厳しい意見も多かったレッドソックスファンのコメントには「スプリットが素晴らしいのは分かっていたが、ストレートもストライクゾーンで十分勝負できる球威があった」、「スプリットは落差があり、球速は87、88マイル(140~142キロ)出ていた。簡単には攻略できない」、「オープン戦のうちに日本との違いに順応していけば問題ない」と前向きな内容が目立った。

 

日米どちらのファンの予想が当たるのか。シーズン開幕まで3週間。残りのオープン戦で課題修正に取り組む沢村のチャンスは決して多くない。

By New Road 編集部

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