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◆車いすラグビーで東京大会リハ
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は運営リハーサルを行うテスト大会の再開第1弾を終えた。
東京都にある代々木競技場で2日間、車いすラグビーの運営をテスト。代表候補選手が紅白戦を実施し、大会スタッフやボランティア約100人が、競技を運営する流れなどを確認した。選手は車いすに乗って消毒液を染み込ませたマットを通るなど、感染症対策を徹底した。
車いすラグビーは車いす競技の中で唯一、タックルが認められている競技。緻密な戦術に加えて、激しくぶつかり合うコンタクトプレーが醍醐味となっている。その衝撃から「マーダーボール(殺人球技)」と呼ばれることもある。
バスケットボールと同じコートの広さで、1チーム4人で対戦する。バレーボールの5号球をもとに開発された専用のボールをひざの上に置いて運び、4つある車いすの車輪のうち2つがトライラインを通過するとトライとなる。
投げる、ドリブルする、転がすなど、蹴る以外の方法でボールを運ぶことができる。ボールをひざの上に置いて運ぶ場合、10秒以内にドリブルかパスをしなければならない。通常のラグビーと違って前方へのパスが認められている。
◆激しい衝突と緻密な戦術
選手は障害が重い方から0.5~3.5点までの持ち点が与えられていて、プレーする4人の選手の合計を8.0点以内で編成するルールがある。攻撃側はボールを持ってから12秒以内にセンターラインを越えなければならない。
障害が軽く運動能力が高い選手「ハイポインター」は主に攻撃を担当し、障害が重い選手「ローポインター」は守備を担う。ローポインターが相手ディフェンスを車いすで止めて、ハイポインターのために進路をつくるなど、戦術も見どころの1つ。
車いすラグビーは2000年のシドニー大会から正式種目となった。日本は2004年のアテネ大会で初出場。2012年のロンドン大会でベスト4に入った。そして、前回のリオ大会では3位決定戦でカナダに勝利し、初めてメダルを手にした。2018年には世界選手権を初制覇し、東京大会では金メダルの期待もかかっている。
スポーツメディア「New Road」編集部
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