阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明が15日の広島戦で、貴重な追加点となる5号2ランをバックスクリーンに運んだ。スポーツ紙の報道によると、4月中の5本塁打は球団の新人としては初めてで、今シーズンから新たに設けられたバックスクリーンホームラン賞のチーム第1号となり、賞金100万円も手にした。
佐藤輝のホームランは4回ノーアウト一塁の場面だった。カウント1ボール1ストライクから、広島・床田寛樹のストレートをとらえた打球は、バックスクリーンへ一直線に飛んでいった。打球速度は前日にチームメートのマルテが左翼へ引っ張った本塁打と同じ173キロ、飛距離は131メートルの特大弾だった。
その弾道はもちろん、周囲を驚かせたのは佐藤輝のコメントだった。この一発について「少し詰まりましたが、しっかり振り切ることができたので入ってくれたと思います。中盤で追加点がほしい場面だったので、最高の形で追加点を取ることができてよかったです」と話している。
詰まっても131メートル飛ばす規格外のパワーに、ライバル球団の選手やファンからも驚きの声が上がっている。セ・リーグ担当のスポーツ紙記者は「選手たちは佐藤輝のホームラン映像を何度も見て、詰まって甲子園のバックスクリーンまで運ぶなんてあり得ないと話している。もはや次元が違うと言っている選手も多く、対戦するチームの選手にもかかわらず、佐藤輝の打席を見るのを、いちファンとして楽しみにしている選手もいる。故障がなければ、どこまで本塁打の数を伸ばせるか見てみたいし、あそこまでファンを惹きつけられる選手は野球界にとって貴重と話している選手もいる」と語る。
阪神に敗れた広島や、他のセ・リーグのファンからも「本塁打でお客さんを呼べる選手は、清原和博、松井秀喜以来ではないか。ファン心理としては相手チームの佐藤輝に打たれたくないが、球場で豪快な本塁打を見てみたくなる」、「球界の宝なので三振や打率を気にしてスケールが小さくならず、持ち味を十分に発揮して本塁打を量産してほしい。できれば、自分が応援するチームの試合以外で」など驚きや応援のコメントが多かった。
佐藤輝はプロ1年目にして早くも、阪神の1人の打者としての枠に収まらないインパクトを残している。
スポーツメディア「New Road」編集部
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