新型コロナウイルスに感染した西武の源田壮亮が戦列に復帰した。18日のロッテ戦で、5月22日の日本ハム戦以来、約1カ月ぶりに試合に出場。復帰初打席で安打を放った。翌日は三塁打を含む3安打。20日も安打を記録し、復帰3試合で11打数5安打と存在感を見せている。
源田といえば高い守備力。広い守備範囲に正確なスローイングで、何度も投手を救っている。ただ、打撃でも代名詞がある。三塁打だ。新型コロナでの離脱がありながら、両リーグトップの5本をマークしている。
ここ数年、源田は「三塁打王」争いの常連となっている。プロ1年目の2017年にリーグ最多の10本を記録。その後も2018年は9本(リーグ2位)、2019年は6本(同2位タイ)、2020年が5本(同3位タイ)と安定している。
2019年まで3年連続で30盗塁以上を記録した俊足の持ち主だが、ベースランニングの技術も高く三塁までの到達スピードも抜群。走り始めてから三塁到達まで12秒を切れば速いといわれる中、チーム関係者によると、源田はほとんどが10秒台だという。
左中間への打球でも度々、三塁を陥れることや、世界の盗塁王・福本豊(阪急)でも20年間でシーズン2ケタ三塁打は2度しか記録していないことを考えると、源田の走塁技術や打球判断がいかに優れているかが分かる。
三塁打を重ねるには打力に加えて走力が必要になる。昨シーズンの両リーグ上位5選手を見ると、トリプル3達成の経験を持つ柳田や、盗塁王を獲得した選手が名を連ねている。
そんな中、興味深いのが阪神の大山。昨シーズンの盗塁は、わずか1。しかも、この10人の中で唯一の右打者だ。大山は2018年にも規定打席不足ながら、リーグトップ10に入る4本の三塁打を放っている。プロ4年間の通算成績でも、三塁打が12本に対し、盗塁は11と、三塁打の数が盗塁を上回る珍しい選手となっている。
目次
【パ・リーグ】
①スパンジェンバーグ(西武)8
②周東佑京(ソフトバンク)7
③柳田悠岐(ソフトバンク)5
③ 源田壮亮(西武)5
③ 小深田大翔(楽天)5
【セ・リーグ】
①京田陽太(中日)7
②近本光司(阪神)5
② 大山悠輔(阪神)5
② 松原聖弥(巨人)5
② 田中広輔(広島)5
昨シーズン終盤、決勝の適時三塁打を放った際には「球場全体が盛り上がっているのが分かって、三塁まで走るのがすごく気持ちよかった」と話した源田。二塁ベースを回った瞬間、球場のボルテージが上がる三塁打。今シーズンは大本命の源田が「三塁打王」を手にするのか。それとも、阪神・大山のような大穴が現れるのか。陰に隠れがちな記録にも注目したい。
スポーツメディア「New Road」編集部
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