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◆初回に被弾も修正
米国から2年ぶりに日本球界に復帰した巨人・山口俊が、不安を払しょくする快投を見せた。23日のDeNA戦に先発して6回途中5安打1失点。復帰戦で勝ち投手となった。
山口は初回1アウトから、DeNAの柴田竜拓に真ん中高めの直球を右翼スタンドに運ばれて先制点を許した。続く佐野恵太にも安打を許すなど、立ち上がりは直球も変化球もボールが浮いて制球に苦しんだ。最少失点でしのいだが、初回に31球を要した。
しかし、2回以降は修正した。疲れが見えた6回は2アウト満塁と走者を残したまま降板したが、先発投手としての役割を果たした。
山口は巨人に所属していた2019年に15勝4敗、防御率2.91と、先発の柱を担った。オフにメジャー移籍したが、ブルージェイズで2勝4敗、防御率8.06。今シーズンはメジャーで登板する機会さえなく、移籍したジャイアンツ3Aサクラメントでは、5試合で0勝3敗、防御率6.17と結果を残せなかった。
米国から帰国後、新型コロナウイルス対策で2週間の自主隔離期間を経て、20日に2軍の練習に合流。実戦調整せずに1軍のマウンドに立った。“ぶっつけ本番”でチームを勝利に導く投球に、ファンからは「山口は日本が合っている。力があることを証明した」、「修正能力が高い。試合から離れていて、いきなり結果を出すのはさすが」と賛辞が送られた。
◆日米のレベルの差?
一方、簡単には喜べない巨人ファンもいた。SNSでは「メジャーだけでなく、3Aでも抑えられなかった投手が日本に戻って1失点。日本と米国はレベルが違いすぎるのか」、「来年以降、日本人のメジャー挑戦は難しくなるだろうし、挑戦しようとする日本人選手も少なくなりそう」といった意見も多かった。
日本復帰初戦を白星で飾った山口。ファンの期待に応える投球だったが、真価を問われるのは、これからだろう。
スポーツメディア「New Road」編集部
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