正捕手奪回を目指す巨人・小林誠司が打撃でアピールした。6日のオープン戦・日本ハム戦(札幌ドーム)に途中出場すると、9回二死三塁の好機で1ボール2ストライクと追い込まれたが、左腕・北浦竜次の149キロ直球を左翼線にはじき返す適時二塁打。オープン戦初安打に巨人ベンチは大盛り上がりだったが、小林は塁上で険しい表情のまま。この振る舞いに、ネット上では「小林が笑っていない」、「いつまでも安打を喜ばれる立場でいたくないのだろう」などのコメントが寄せられた。
1本の安打で浮かれていられないという思いがあるのだろう。16年から4年連続リーグトップの盗塁阻止率で正捕手に君臨していたが、昨季は2度の骨折に見舞われ、わずか10試合出場で打率.056。昨季チーム最多のスタメンマスクをかぶり、ベストナインを初受賞した大城卓三、ベテランの炭谷銀仁朗、若手の成長著しい岸田行倫と熾烈な競争が待ち受けているため、オープン戦で与えられるチャンスは多くない。
スポーツ紙の巨人担当記者は「小林も自分の立場は分かっている。普段なら大盛り上がりのベンチに笑って応えますが、厳しい表情のままだったのは今年にかける決意の表れ。元々能力は高い選手なので危機感をバネにして大きく飛躍する可能性はある」と分析する。ヤサ男からガラリと雰囲気が変わった小林に要注目だ。
スポーツメディア「New Road」編集部
読者の皆さまの心を揺さぶる、スポーツのさまざまな情報を発信しています!