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◆記憶と記録に残る始球式

セ・リーグ6球団とユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、パートナーシップ契約を結んだ。今後、USJのキャラクターが各球団の始球式に登場するという。

 

10日を切った開幕戦の始球式には、楽天が女優の清原果耶を起用する。昨シーズンは新型コロナウイルス対策で、開幕戦は無観客となった。始球式はオリックス-楽天戦(京セラドーム)で大阪市の松井一郎市長、ソフトバンク-ロッテ戦(ペイペイドーム)ではラグビー日本代表の福岡堅樹が投球する映像をモニターに映し出すバーチャルで実施された。

 

始球式はスピードガンコンテストではないが、過去にはプロ顔負けの剛球を投じた著名人がいる。最速は、やり投げ選手の村上幸史が記録した144キロだ。

 

◎村上幸史 144キロ(2015年5月28日 横浜スタジアム)

2009年の世界陸上の男子やり投げで銅メダルを獲得した村上は中学時代、野球部に所属していた。ノーヒットノーランを3回達成。強豪校から声がかかるほどの選手だったが、個人競技を希望して陸上の道に進んだ。始球式では大きく振りかぶり、豪快なフォームで140キロ超を記録した。

 

◎間宮祥太朗 139キロ(2019年7月23日 甲子園)

ドラマのPRのため、衣装の学生服で登場した間宮。美しいフォームから投じられた予想外の球速に、球場がどよめいた。さらに、驚くのは野球歴。子どものころから阪神ファンだったというが、野球をやっていたのは小学校と中学校の8年間。芸能人では歴代最速をマークした。

 

◎高岸宏行 138キロ(2019年10月4日 神宮)

甲子園常連校の愛媛・済美高校で野球をしていた、お笑いコンビ「ティモンディ」の高岸。「目標は170キロ。やればできる」と宣言した投球は138キロを計測した。高校時代は最速147キロ。芸人になってからは150キロを記録したというが、始球式で芸能人最速を更新することはできなかった。

 

◎樽美酒研二 135キロ(2018年6月27日 メットライフドーム)

4人組エアバンド「ゴールデンボンバー」のドラム担当・樽美酒は、高校まで野球をやっていた。いつも通りの白塗りで登場。181センチの長身から投げ下ろしたストレートは、ライバル視していたEXILEのメンバー、関口メンディ―が1カ月半ほど前に記録した133キロを上回った。

 

◆女性で103キロを記録

女性では、タレントの稲村亜美が2016年に103キロを記録した。出演したCMでの打撃フォームの美しさが「神スイング」といわれた稲村は、小学1年生で野球を始めた。中学ではシニアリーグにも在籍した。スイング同様、美しい投球フォームを披露した。1年後には阪神―巨人戦の始球式に登場し、甲子園で自己最速タイの103キロをマークした。

 

日本の始球式では他に、アテネオリンピックの男子ハンマー投げで金メダルを獲得し、現在はスポーツ庁長官を務める室伏広治が、2005年に131キロを出している。

 

メジャーの始球式では、2013年に87マイル(約140キロ)が計測された。投球したのは、NFLで活躍していたコリン・キャパニック。高校時代は、150キロ近いストレートを武器にする投手だった。ファンを楽しませるプロ野球において、始球式も大切な役割を担っている。

By New Road 編集部

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