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◆松山が通算11アンダーで単独首位
アメリカ男子ゴルフツアー・マスターズは3日目を終えた。首位と3打差の6位タイでスタートした松山英樹は1イーグル、5バーディー、ノーボギーでスコアを7つ伸ばし、通算11アンダーで単独首位に立った。
雨による中断でもペースを乱すことなく、大会自己最少スコア65をマークした松山はホールアウト後「去年の中断の方が長かったので、全然苦ではなかった。この3日間、あまり波を立てることなく、あまり怒らずにできたので。あすは、そういうことがすごく大事になってくる。それができれば、すごくチャンスがあるんじゃないかなと思う」と振り返っている。
松山は初日と2日目、我慢のゴルフを続けていた。天候によるコンディションの変化に苦戦しても感情を抑え、時折、心を落ち着けるように深呼吸をしたり、表情を緩めたりする場面もある。
高い技術を持ち、優勝争いをしていながら、メンタル面で松山と明暗が分かれた選手がいる。韓国のキム・シウー。2日目まで松山と並んで通算4アンダーの6位タイ。しかし、パッティングが思うようにいかない苛立ちからパターをへし折り、アメリカや日本だけでなく、母国・韓国からも批判を浴びた。
◆キム・シウーはスコア伸ばせず
3日目はパターを代えた影響もあったのか、パットやアプローチが安定せず、3バーディー、5ボギーとスコアを2つ落とし通算2アンダー。順位を10位まで落とし、スコアを7つ伸ばした首位の松山とは、1日で9打差をつけられる形となった。
グリーンのラインを読み切れず、連続ボギーとする場面もあったが、怒りを爆発させることはなかった。前日はキムのマナーを批判的に報じたアメリカメディアも、スコアを淡々と伝えるのみだった。
アメリカも日本もマスターズ最大の注目は、松山の日本人初優勝に注がれている。初日を3アンダーの2位タイでスタートした際には、「最近は初日がよくて崩れていくパターンが多い」など期待と不安が交錯したファンが多かった。
しかし、3日目を終えると「ショットもアプローチもパターも安定感抜群だった。1日だけでもスコアをまとめるのが難しい大会で、日本人選手が3日目に単独首位とは信じられない」、「雷雨で中断して集中力が途切れそうな中、技術だけではなく精神力もすごい」、「圧巻を通り越して感動した。最終日も早起きして、歴史的の目撃者となりたい」など絶賛の嵐だった。
2位と4打差の首位で最終日に臨む松山。マスターズ10度目の挑戦で日本人初の快挙達成に期待がかかる。
スポーツメディア「New Road」編集部
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