目次
◆6回無失点でプロ初勝利
日本ハムのルーキー・伊藤大海が28日、ソフトバンク戦でプロ初勝利を挙げた。4年連続日本一のチーム相手に、6回4安打無失点。チームを3連勝に導いた。
制球に苦しみ5つの四球を許したが要所をしめる投球に「自分自身の状態が良くない中、先制、中押しと点を取ってもらったので、何とか食らいついていこうという気持ちで投げた。攻守にわたって野手が盛り立ててくれたおかげで、ゼロに抑えることができた」と喜んだ。
栗山英樹監督は「勝たせてあげたかったので、本当に良かった。本調子ではない中で、バッターを見ながら投げていた」と称えた。
白星こそプロ初だが、デビューから好投を続けてきた。昨秋のドラフト会議で日本ハムから1位指名を受けて、苫小牧駒沢大から入団。キャンプ、オープン戦で順調に調整を進め、開幕ローテーションに入った。
プロ初登板となった3月31日の西武戦は6回4安打1失点と先発投手の役割を果たしたが、打線の援護なく勝敗は付かなかった。2戦目、3戦目も試合をつくりながら、負け投手となった。ここまで先発した5試合全てで6イニング以上を投げて、3失点以内に抑えている。防御率2.25はリーグ4位、41奪三振はリーグトップだ。
◆ドラ1「当たり年」
今年は伊藤の他にもドラフト1位の選手が活躍し、「当たり年」となっている。パ・リーグでは楽天の早川隆久が先発ローテーションの一角を担い、3勝2敗、防御率2.56。勝ち星はリーグトップタイ、防御率は8位と、首位を走るチームに貢献している。
ロッテの鈴木昭汰も先発投手としてチームに欠かせない存在となっている。今月25日のソフトバンク戦で、7回途中2失点と投球でプロ初勝利。登板した5試合全てで5イニング以上を投げ、2失点以下に抑えている。防御率2.45はリーグ7位、チームではトップに立っている。
セ・リーグの投手では、広島の栗林良吏がここまで圧倒的な数字を残している。守護神として12試合でリーグトップタイの8セーブ。いまだ1点も許していない。2019年にソフトバンクの甲斐野央がつくったデビューから13試合連続無失点記録に、あと1と迫っている。栗林は計12イニングで被安打2、与四球4、奪三振18と安定感も抜群だ。
打者では阪神の佐藤輝明が球界を沸かせている。オープン戦で6本塁打を放ち、ドラフト制以降では新人として初めてホームラン王となった。その長打力はシーズンに入ってからも変わらず、ここまで全27試合に出場して、リーグ3位タイの7本塁打。4月までに新人が放った本塁打数としては、ドラフトが始まってからの最多記録に並んでいる。
昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により春も夏も甲子園が中止となり、ドラフト候補となる高校生を評価する機会が失われた。その影響もあり、ドラフト1位や上位には大学生や社会人の選手が並んだ。即戦力として評価された選手が期待通り、または期待以上に活躍し「当たり年」となっている。
スポーツメディア「New Road」編集部
読者の皆さまの心を揺さぶる、スポーツのさまざまな情報を発信しています!