東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が5日、札幌市で開催されたマラソンのテスト大会「札幌チャレンジハーフマラソン」を視察した。テスト大会は東京五輪本番と同じコースが使われた。
全国的に新型コロナウイルスの新規感染者は増加傾向にあり、札幌も感染拡大が深刻な状況となっている。鈴木直道知事は国にまん延防止等重点措置を要請しているが、その適用を待たずに北海道独自の対策を強化した。札幌市内全域の飲食店への時短要請をこれまでより1時間早め、営業時間は午後8時、酒類の提供は午後7時までとする。
感染状況が悪化する中でのテスト大会。沿道での観戦自粛が呼びかけられたが、札幌市街地を中心に観戦者の姿があった。中には、「五輪ムリ 現実見よ」と書かれたプラカードを掲げた人もいた。
橋本会長はレース後「道民には心配とご迷惑をおかけした」としながらも「大会が安全安心だと実証していただいた。選手だけでなく道民にも安心してもらえたのではないか」と大きな混乱なく終えたテスト大会を総括した。
この発言に対し、怒りや呆れ声が相次いでいる。インターネット上では「何を持って安心安全と断言しているのか。仮に感染していたとしても、明らかになるのはまだ先。結論を出すのが早すぎる」、「たった1回のテスト大会で安心安全と断言できる根拠はどこにあるのか。本番は観戦自粛や密の回避を呼びかけても必ず人が集まってくる。テストと本番の状況が違いすぎる」、「元五輪選手であり、大会組織委員会のトップの発言とは思えない。これで安全が実証されたと思っているなら、国民の考え方と乖離がありすぎる」など厳しい意見が多かった。
スポーツメディア「New Road」編集部
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