緊急事態宣言が8都道府県で今月31日まで延長が決定するなど、新型コロナウイルスの感染拡大が止められない中、白血病から復活し、東京五輪代表に内定した女子水泳・池江璃花子のSNSに対して、出場辞退や開催反対への賛同を求める声が相次いで寄せられていることが大きな反響を呼んでいる。
池江は7日に自身のツイッターを更新。苦しい胸の内を明かした。
「いつも応援ありがとうございます。Instagramのダイレクトメッセージ、Twitterのリプライに『辞退してほしい』『反対に声をあげてほしい』などのコメントが寄せられている事を知りました。もちろん、私たちアスリートはオリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが、今このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然の事だと思っています。私も、他の選手もきっとオリンピックがあってもなくても、決まったことは受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています。1年延期されたオリンピックは私のような選手であれば、ラッキーでもあり、逆に絶望してしまう選手もいます。持病を持ってる私も、開催され無くても今、目の前にある重症化リスクに日々不安な生活も送っています。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。ただ今やるべき事を全うし、応援していただいてる方達の期待に応えたい一心で日々の練習をしています。オリンピックについて、良いメッセージもあれば、正直、今日は非常に心を痛めたメッセージもありました。この暗い世の中をいち早く変えたい、そんな気持ちは皆さんと同じように強く持っています。ですが、それを選手個人に当てるのはとても苦しいです。長くなってしまいましたが、わたしに限らず、頑張っている選手をどんな状況になっても暖かく見守っていてほしいなと思います」。
5回によって分けて発信された上記の文章は世界中で話題になっている。韓国のSNS、ネット上では「池江選手に五輪の出場辞退を求めるのは間違っている。想像を超えた努力で五輪の出場権を勝ち取ったにも関わらず失礼極まりない」、「池江さんは心が大きく傷つけられただろう。自分の信念や抗議の意は政府に向けるべきであり、アスリートに矛先を向けるべきではない」などのコメントが。
一方で、「東京五輪は開催するべきではない。IOC、日本政府が誤った判断で強行突破しようとするからアスリートも批判されてしまう。コロナの感染拡大が収まらず、世界中が五輪開催を反対しているのだから、早く中止する決断をすべきだ」など東京五輪開催の中止を望む声も少なくなかった。
スポーツメディア「New Road」編集部
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