子どもの頃から慣れ親しんでいる方も多い「トランポリン」だが、実は競技種目として東京五輪でも採用されている。トランポリン競技は跳躍器具上で披露される10種類の連続技の難易度や出来栄え、そして跳躍時間などが競われる採点競技。選手達が何時間も練習してきた成果が、約20秒間の跳躍に込められる。ダイナミックで美しいジャンプの競演が繰り広げられ、見どころ満載だ。
目次
トランポリンの競技概要
オリンピックにおけるトランポリン競技の歴史は浅く、2000年のシドニー大会で五輪競技種目に選ばれ、東京五輪で5回目となる。過去、日本人のメダル獲得はない。トランポリン競技には「個人」「シンクロナイズド」「団体」の3種類あるが、五輪に採用されている種目は個人だけだ。
トランポリンは、フィギュアスケートや体操と同じ採点競技。スプリングで固定された跳躍器具の上で、異なる10種類に及ぶ連続技の合計点が競われる。なお、採点項目は下記の4つだ。
- 技の難しさを示す「難易度」
- 出来栄えを示す「演技点」
- どれだけ台の中心で跳べたかを示す「移動点」
- 滞空時間の長さを示す「跳躍時間」
空中姿勢には膝を抱えるタック、屈伸した姿勢のバイク、体をまっすぐに伸ばしたストレートと呼ばれる3種類の型があり、それぞれに回転やひねりが加わることで難易点が加算。跳躍器具から7~8mにも及ぶ、ダイナミックで美しいジャンプに注目だ。
オリンピックでは、2回の演技による予選を通過した8名が決勝に進む。予選では高難度の技は数回しか登場しないが、決勝ではすべての跳躍において難易度の高い技が競われるため、一瞬たりとも目が離せない。なお、決勝では予選の得点が加味されないため、全選手がゼロからのスタートとなる。予選で最下位だった選手が上位入賞する可能性もあり、予測できない展開も見どころの一つだ。
東京五輪|トランポリンの競技スケジュール
トランポリン競技は、有明体操競技場にて下記スケジュールでおこなわれる。
- 女子:7月30日(金)
- 男子:7月31日(土)
トランポリンの日本人出場選手
東京五輪のトランポリン競技には4名の日本人選手が出場。多くの選手が世界大会で高い成績をおさめているので、東京五輪でも期待が膨らむところだ。
<女子>
森ひかる
- 生年月日:1999年7月7日
- 所属:金沢学院大学クラブ所属
- 略歴:
2017年 世界選手権 シンクロナイズド 2位
2018年 世界選手権同 1位
アジア大会個人 2位
2019年 世界選手権 個人 1位
宇山 芽紅
- 生年月日:1996年1月14日
- 所属:テン・フォーティークラブ
- 略歴:
2018年 世界選手権 シンクロナイズド 1位
全日本選手権 個人 2位
<男子>
岸 大貴
- 生年月日:1994年9月22日
- 所属:ポピンズ
- 略歴:2017年全日本選手権 個人 1位、世界選手権 団体 3位
堺 亮介
- 生年月日:1997年7月24日
- 所属:バンダイナムコアミューズメント
- 略歴:
2014・2015年 全国高校個人選手権 1位
2019年 日本選手権 個人 1位
まとめ
トランポリン競技では7~8mにも及ぶ跳躍の高さと、迫演のある技が見どころ。ダイナミックで繊細な跳躍に、片時も目が離せない。また、演技の構成や技の選択にも注目し、選手たちの技の競演を楽しもう。決勝では予選の結果が反映されないため、逆転勝利にも注目したいところ。これまでトランポリン競技を観戦したことがない方も、トランポリン競技のルールや採点方法を把握し、東京五輪で観戦してみてはいかがだろうか。
スポーツメディア「New Road」編集部
読者の皆さまの心を揺さぶる、スポーツのさまざまな情報を発信しています!