競馬競技には採点数を競うの「馬場馬術」と障害物を超えながら速さを競う「障害馬術」、そしてクロスカントリーを加えた総合種目「総合馬術」の3種目がある。いずれも選手と馬の信頼関係の上に成り立つ、コンビネーションに注目だ。馬の動きの美しさや正確さを競う採点競技のほか、速さを競など複数の競技形式がある。そのため、さまざまな角度から楽しめる競技と言えるだろう。東京五輪での競技観戦前に、詳しく馬術競技について覚えておこう。
目次
馬術の競技概要
馬術競技は、男女の区別がない唯一のオリンピック種目だ。過去のオリンピックでは1932年にロサンゼルス大会の賞典障害飛越・個人で、西竹一とウラヌスが金メダルを獲得した。馬への細かい指示を出す選手の技術と、それに応える馬の厚い信頼関係が見どころである。競技種目は3種類あり、それぞれの種目で個人と団体が行われる。ここで、種目ごとの概要についても解説しておこう。
<馬場馬術>
馬場馬術は馬の動きの美しさや正確さが競われる規定演技と、音楽に合わせながら決められた要素を構成して演技する自由演技の2つが採点される競技。選手は馬に指示を出し、馬はそれに従って正確にステップをふんだり、回転したりといった演技を披露する。選手は燕尾服(えんびふく)やシャツ、シルクハットなどの着用が義務付けられており、気品ただよう社交ダンスのような演技に注目だ。
<総合馬術>
総合馬術では馬上馬術と障害馬術にクロスカントリーを加え、3種目の減点の少なさが競われる。3日間かけて行われるため、能力やテクニックだけでなく、人馬ともに体力や精神力が重要だ。起伏が激しいハードなコースを、時速30km以上で駆け抜ける迫力に圧倒されるだろう。
<障害馬術>
障害馬術は、さまざまな障害物を超えながら走行する競技だ。馬が止まったり障害物を落としたりするようなミスがなく、早くゴールすることが求められる。
東京五輪|馬術の競技スケジュール
競馬競技は馬事公苑と海の森クロスカントリーコースにて、下記のスケジュールで行われる。
- 馬上馬術:7月24日(土)、25日(日)、27日(火)、28日(水)
- 総合馬術:7月30日(金)~8月2日(月)
- 障害馬術:8月3日(火)、4日(水)、6日(金)、7日(土)
東京五輪|馬術の日本人出場選手
<馬場馬術>
林 伸伍
- 生年月日:1985年1月25日
北原 広之
- 生年月日:1971年9月13日
- 略歴:
2002年 アジア大会 団体2位
2004~2006年 全日本選手権 1位
佐渡 一毅
- 生年月日:1985年2月20日
- 略歴:
2014年 アジア大会 個人5位 団体2位
2018年 アジア大会 団体1位
<総合馬術>
大岩 義明
- 生年月日:1976年7月19日
- 略歴:2018年 アジア大会 総合馬術 個人・団体1位、世界選手権 団体4位
戸本 一真
- 生年月日:1983年6月5日
- 略歴:
2014年 アジア大会 団体2位
2014~2018年 全日本選手権 1位
2018年 世界選手権 団体4位
田中 利幸
- 生年月日:1985年2月2日
- 略歴:2018年 世界選手権 団体4位
<障害馬術>
斎藤 功貴
- 生年月日:1989年9月16日
佐藤 英賢
- 生年月日:1986年1月8日
福島 大輔
- 生年月日:1977年9月20日
- 略歴:2018年 アジア大会 団体2位
まとめ
馬術競技は馬の軽やかなステップや迫力のあるジャンプ、スピード感あふれる走行など、多くの見どころがある。選手と馬の息の合ったコンビネーションも、きっと見ているだけで楽しめるはずだ。これまで競馬競技を観戦したことがない方も、競馬競技の競技種目やルールを把握し、東京五輪で観戦してみてはいかがだろうか。
▼参考
東京オリンピック公式|馬術
日本オリンピック委員会|馬術
スポーツメディア「New Road」編集部
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