12月に入ってから、雪の便りも聞こえてきました(ライフラインに影響が出るような大雪は勘弁ですが)。2022〜2023年の本格的なスノーシーズンの到来ですね。
こんにちは、New Roadの創刊時からサポートしている鷹木と申します。実は私、大学生の頃から本格的にスキーをやり始めて以来、間に育児などをはさんでお休みはあるのものの、それ以外は毎年10日以上は滑っているおじさんスキーヤーであります。最近は子どもが大きくなって、家族でスキーに行くようになり、みんなで一緒に滑る楽しさに目覚めたところです。
さて、そんな鷹木ですが、長らく悩んでいたことがあります。それは、スキーブーツについてです。甲高段平の典型的な日本人の足であり、縦の長さは27センチほどなのですが、横幅が広くて、29センチほどの靴でなければ入らないというサイズ感。普段靴なら大きめを選んでブカブカでもそれほど困りませんが、スキーするならフィット感重視にならざるを得ません。そのため、縦のサイズに合わせたスキーブーツに、無理やり足を押し込んで履くのが常でした。
結果、履き始めがめちゃくちゃ足が痛いんですね。圧迫感に耐えられず、バックルは全部外しちゃうし、リフト上でも悶絶してしまうくらい…。前日に深酒して足がむくんでいれば、さらに酷いことになってしまいます。専用の器具でブーツの形を押し出すなどして調整する、いわゆる「シェル出し」などもしてみました。しかし、いまいち効果は出ず。スキーブーツを履くことは、鷹木にとって苦行だったのです。
小さい子どもたちと一緒に滑ると、おしっこや休憩などでスキーブーツを脱ぎ履きする回数が増えます。そのたびに悶絶しているようだと、親父の沽券にも関わります。そこで、「ええい! もっと簡単に履けるブーツはないのかっ!?」と探し出したのが、こちらの『ノルディカ HF 110』です。
あれあれ? と気付いた人は、それなりにスキーの上手な人かもしれません。このブーツは、リアエントリーというタイプになります。ふくらはぎを覆うパーツが、ガッと開いて足先を入れるやつです。レンタルスキーなどでブーツを借りると出てくることが多いタイプでもあり、足を入れやすい反面、足元のホールド感が緩くなっています。そのため、ハードな滑りをするスキーヤーだと安定感が得られず、思った通りに滑れないこともあるのです。そういう理由もあって、ある程度の腕前のスキーヤーは、リアエントリーを選択肢に入れないことが多いでしょう。
リアエントリーとは別のタイプに、フロントバックルタイプのブーツがあります。これは、すねから足先までを覆うパーツに、4つのバックルがついているタイプですね。鷹木がこれまで履いていたブーツが、まさにフロントバックルのもの。先ほど書いた通り、足入れはキツいですが、ホールド感はバツグン(ただし…ホールドし過ぎて鷹木は悶絶でしたが)。スピードを出したりカービングのターンをしたり、コブなどの不整地を滑るには、このホールド感がないと細かい足の動作ができないんですね。
では、なぜ『ノルディカ HF 110』を選んだのでしょうか。その理由は、ひとえにリアエントリーであるがゆえの足入れのしやすさです。ただ、リアエントリーにありがちな足元のホールド感は、それほど緩くありません。少なくとも、レンタルスキーで借りたときのリアエントリータイプのブーツとは雲泥の差です。むしろ、これまでのフロントバックルタイプのブーツに近いホールド感。そして鷹木にとっては、入れた足もまったく痛くないのでした。
ちなみにノルディカによる動画を見ると、スキーヤーがジャンプして足を入れるパフォーマンスもしています。足入れにはよほどの自信があるんですね。それがスキーの腕前にどれくらいインパクトがあるかどうは別にして、鷹木にとっては、子どもたちとのスキーがまた楽しみになるブーツであることは間違いなし。ブーツに苦労しているスキーヤー各位におかれましては、リアエントリーだからと敬遠するのではなく、試し履きだけでもしてみるといいかもしれません。
テック系メディア「テクノエッジ」を運営する株式会社テクノコアの代表取締役。大学では基礎スキーに打ち込み、SAJ公認のスキー検定1級を所持。最近ようやく冬は雪山で家族とスキーを楽しむという夢がかなった。1女2男の父。