サッカーならサッカーボール、マラソンならランニングシューズといったように、どんなスポーツでも始めるためには、そのスポーツ専用の機材を取り揃えなくてはいけません。当然、トライアスロンも機材を揃える必要がありますが、他のスポーツと違う点は、トライアスロンが3種目のスポーツを組み合わせたスポーツであることです。必然的に、揃えるべき機材も他のスポーツと比べて多くなります。
そこで、今回はトライアスロンのレースに出場する際に、最低限必要な機材をご紹介します。数が多くてちょっと大変かもしれませんが、「これさえ揃えればとりあえずスタートはできる!」というものをピックアップしましたので、是非この記事を読んでトライアスロンに挑戦してみてください。
目次
スイムに必要なアイテム
トライアスロン用レースウェア(トライスーツ)
女性用の競泳水着のような形状をしていて、これ1着で「スイム→バイク→ラン」すべてを行える機能を持ったウェア。ただし、大会ルールによっては必須で無いこともあります。その場合はスイム時に通常の水着で泳ぎ、バイク乗車前にTシャツと短パンを履けばOKということが多いでしょう。
ゴーグル
トライアスロンのスイムは、プールのようなコースロープなどの誘導なしに、ブイに向かって泳ぐコースがほとんどです。つまり、自分の現在位置を把握するために視界の確保が必須になるので、ゴーグルは必要アイテムになります。
ちなみに「ミラーレンズ」といって、サングラスのように日光を遮る機能を持った物がおすすめです。室内用のゴーグルだと、屋外での視界が十分に確保できなくなる可能性があります。
バイクに必要なアイテム
バイク(自転車)
サッカーにサッカーボールが必要なくらい必須な機材ですが、必ずロードバイクである必要はありません。いわゆる、ママチャリやクロスバイクでの出走が可能な大会も多いので、「自転車」さえ持っていれば取り敢えず大丈夫です。
ヘルメット
普段使いの自転車であっても、ヘルメットの着用が努力義務になりました。トライアスロンのレースにおいて、ヘルメット着用は義務です。もしものときのダメージを減らすためにも、しっかり着用してくださいね!
ちなみに予算に余裕があれば、通気性の良い物をおすすめします。その理由は、トライアスロンのレースは夏場が多いため、頭部冷却ができると熱中症防止になるから。ご購入の際は、是非ご検討ください。
スクイズボトル(バイクボトル)
昨今はレース中の熱中症が多発しており、自身のバイクに給水用のスクイズボトルの装着がほぼ義務となりました。スクイズボトルとは、飲み口が口だけで開けられ、ペットボトルのように両手を使う必要のない物の総称です。これによって、ハンドルから片手を離さずに給水ができます。健康面の安全のためにも、必須装備ですね!
ちなみに、バイク乗車中はハンドルに手を添えていなければなりません。そのため、飲む際に両手を使わなければならないペットボトルの装着は不可となっています。
ランニングに必要なアイテム
ランニングシューズ
これまた走るためには必要なもの。スニーカーでも構わないのですが、足腰への負担を考えると、何んでも良いので「ランニングシューズ」を購入することをおすすめします。ちなみに、履くタイミングはバイクに乗車する前です。
以上のように、各種目で最低限必要な物を合わせると6つ!他のスポーツと比べても多いのがわかりますね。とりあえずこの6点を揃えていただければ、レースに出ることができるはずです。しかし、これはトライアスロンをやる上で最低限必要なもののみ。これだと、色々と不便な部分が出てきます。そこで、ここからは番外編として、「ルール上はいらないけどあると便利」というアイテムをいくつかご紹介します!
番外編(あると便利)
スポーツウォッチ
タイムを計ることでペース管理したり、GPS対応モデルであれば自分が今何km地点にいるのかを知ったりすることができます。購入の際は「耐水深度〇〇m以上」もしくは「トライアスロン対応」、「水泳使用可能」などと表記されている物をご購入ください。
サングラス
サングラスは、便利グッズの中でも必須カテゴリに入れても良いくらいのアイテムです。日除けはもちろんのこと、バイク時に砂埃や小さな虫が目の中に入ってくることを防いでくれます。視界が確保されるので、安全性の向上にも繋がります。
ちなみに、肌の日焼けは眼球が紫外線を感じることでも起きるらしいですよ。サングラスでも、もしかしたら日焼け対策になるかもしれませんね!
バイクシューズ
ビンディングシューズとも呼ばれる専用のペダルを装着することで、ペダルとシューズを固定して、より楽に速く自転車を漕ぐことができるようになります。ただし、シューズとペダルが固定されるため、咄嗟のときに足を出しにくくなってしまいます。自転車に乗ることに慣れた上級者用のアイテムですが、将来的に購入しようという感じで、頭の隅に置いておくと良いかもしれません。
エネルギージェル(補給食)
エネルギージェルは、コンビニなどに売っているエナジーゼリーをペースト状にして、持ち運びと摂取をしやすくした製品です。バイクやランニングの際にポケットから取り出し、素早くエネルギー補給をするために用います。トライアスロンは長丁場になるので、レース中のエネルギー補給は必須。メーカーによって味や効果、成分が変わってくるので、自分の好みの1本を探し求めるのも良いかもしれません。
キャップ(日除けの帽子)
日焼けと日除け用で、被るのはランニング時です。1つあると便利なので、例えばランニングシューズ購入時に同じメーカーのキャップを一緒に購入してしまってもいいかもしれません。
いかがでしたでしょうか?トライアスロンは3種目のスポーツを繋げて行うスポーツのため、準備するアイテムが多くなります。これは、トライアスロンを始めようという方にとって、ハードルが高くなってしまう一つの原因なのかもしれません。
特に自転車は値段も高い…しかし、近年は初心者向けに自転車は貸し出してくれる大会などが増えてきました。もし、「興味はあるけど自転車買うのは…」と思われている方は、そういった貸し出し制度のある大会を探してみても良いかもしれません。
凝り出すとキリがありませんが、始めるだけなら比較的安価で揃えられる物も少なくありません。皆さんも今回ご紹介した物を揃えて、是非トライアスロンを始めてみてください!
1995年4月28日生まれ、東京都出身。流通経済大学を卒業後は実業団チームに所属。2020年1月に独立し、プロトライアスロン選手として活動。株式会社セクダム所属。
<主な戦績>
2015年「日本学生トライアスロン選手権」優勝
2017年「日本U23トライアスロン選手権」優勝
2018年「アジアU23トライアスロン選手権」2位
2019年「茨城国体」3位、「日本選手権」11位
2021年「日本トライアスロン選手権」4位