新型コロナウイルスの感染拡大により、スポーツの大会やイベントが中止となったり、外で体を動かす機会が減ったりする中、安心して楽しめると話題になっているスポーツがある。協会のホームページでうたわれているのは『あした、日本代表になれる。それが「モルック」です。』1996年に北欧フィンランドで誕生した「モルック」だ。
提供:一般社団法人 日本モルック協会
使う道具は「モルック」と呼ばれる木の棒と、木製のピン「スキットル」。12本のスキットルには、それぞれ1から12までの数字が書かれていて、プレーヤーは3~4m離れたスキットルを狙ってモルックを下手投げで倒す。倒したスキットルの本数が得点になるが、倒した本数が1本だけだった場合、そのスキットルに書かれた数字が得点となる。
提供:一般社団法人 日本モルック協会
◆日本代表にはお笑い芸人も
一投ごとに交代し、先に50点を取った方が勝利。ただし、50点を超えてしまうと、25点からやり直しとなる。ボウリング、カーリング、ビリヤードを合わせたようなスポーツで、年代を問わず楽しめることや、3密を避けてプレーできることが人気の理由だ。体力よりも戦略が重要となる。
日本モルック協会の推定では競技人口は世界で約3万人、日本では約1000人(2018年時点)。モルックの知名度を高めた要因の1つが、お笑いコンビ「さらば青春の光」の森田哲矢さんがおととし、芸人仲間とチームを組んで日本代表として世界大会に出場したこと。2次予選で敗退したが、開催地のフランスで世界各国の愛好家と交流を深めた。モルックの魅力については「ルールがめちゃくちゃ秀逸。誰にでもできるスポーツというのが良い」と話している。
普段の対戦は2人いれば可能だが、日本モルック協会によると、フィンランドで開催される世界大会では1チーム4人で編成。協会を通して世界大会に出場する選手を「日本代表」と定義しているため、モルックのルールを知っている日本人であれば誰でも日本代表に登録できるという。基本的には年齢も問わない。「あした日本代表になれる」。一度でいいから日の丸を背負いたい人の夢をモルックが叶えてくれる。
スポーツメディア「New Road」編集部
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