Jリーグの各クラブで新体制が発表され、今シーズンの背番号も明らかになっている。J1復帰を目指すジュビロ磐田でも、選手の背番号が固まった。注目されたMF遠藤保仁は昨シーズンと同じ「50」となった。遠藤は昨シーズン途中に、ガンバ大阪から期限付きでジュビロに移籍し、移籍延長が決まっていた。
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◆期限付き延長の遠藤は「50」
背番号は単なる数字ではなく、時に選手の象徴となる。選手の姿が自然と思い浮かぶ背番号も少なくない。遠藤といえば「7」。ガンバ大阪で2003年から背負っていた。日本代表でも中田英寿が引退後に継承。多くのサッカーファンが「背番号7=遠藤」と考えているのではないだろうか。
◆ジュビロで特別な「7」
ジュビロの背番号7は特別。黄金期に司令塔の名波浩が、ずっとつけていた。名波から引き継いだのは、元日本代表MF太田吉彰。静岡県生まれでジュビロユース出身の生え抜きだった。
さらに、明治大学4年生の時に特別指定選手となり、新人で開幕戦に先発したMF小林裕紀や、名波と同じ左利きでジュビロユースでも背番号7をつけていたMF上田康太ら、クラブから期待を寄せられ、ゲームコントロールに長けている選手に託されてきた番号だ。
◆生え抜き選手移籍で空き番号
昨シーズンは、静岡県出身でジュビロユース出身のMF上原力也が背負っていたが、今オフにJ1ベガルタ仙台への期限付き移籍が決まった。今シーズンの背番号7は誰になるのか注目されていたが、遠藤がつけることもなく、結果的に空く形となった。
J1の中にも、クラブを象徴する背番号が埋まらないまま、新体制を発表したところがある。セレッソ大阪のエース番号「8」は6年ぶりに空き番号となった。昨シーズンまでつけていた元日本代表FWの柿谷曜一朗が名古屋グランパスに完全移籍となり、後継者が誰になるのか高い関心が集まっていた。
セレッソの「8」は、森島寛晃に始まり、香川真司や清武弘嗣ら世界でも活躍する選手に引き継がれてきた。ユースでもエース番号とされていて、託された選手は責任やプライドを背負ってピッチに立っている。
◆3クラブで「10」が空き
一般的にサッカーのエース番号とされる「10」が決まっていないクラブもある。鹿島アントラーズ、ベガルタ仙台、ヴィッセル神戸の3クラブは、新体制発表で「10」は不在だった。神戸は獲得を目指していると報道されている20歳以下ブラジル代表FWに、背番号10を与えるとの見方もある。
一方、2017年から空いていたサガン鳥栖の「10」は、昨シーズンまで「30」だったMF樋口雄太に決まった。樋口は佐賀県生まれで、ユース出身のプロ3年目の24歳。昨シーズンは主力として28試合に出場し、リーグ初得点も記録した。チームの中心選手への成長を期待された背番号10といえる。
背番号は選手を見分けるためにつけているだけではない。クラブの歴史、責任、期待。重みを背負いながら結果を残せる選手がクラブの顔となり、その背番号が象徴になる。
スポーツメディア「New Road」編集部
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