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◆センバツ出場校 29日に決定
3月19日に開幕する春のセンバツ高校野球の出場校が、今月29日の選考委員会で決まる。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大会は中止。今年は残り2カ月で感染が収まり、予定通りの大会開催を球児も高校野球ファンも願っている。
◆21世紀枠 例年より多い4校
夏の甲子園にはない、センバツならではの楽しみが21世紀枠だ。昨秋は地域の出場枠を決める明治神宮大会が、新型コロナの影響で中止となったため、今年は全国9つの地区から例年より1校多い4校が選ばれる。21世紀枠は2001年の大会から採り入れられた制度で、各都道府県の秋季大会でベスト16以上、加盟校が多い地区はベスト32入りした高校が対象となる。
◆最終候補9校 小学生に野球教室 用具自作の高校も
大会成績のほかに、不利な練習環境を克服する工夫や、地域貢献、文武両道など、野球以外の部分を選考の要素に加えている。東日本、西日本からそれぞれ1校が選ばれ、残りの2枠は地域を限らずに決定する。以下の9校が最終候補に残っている。
【北海道】知内
【東北】八戸西(青森)
【関東・東京】石橋(栃木)
【東海】三島南(静岡)
【北信越】富山北部・水橋(富山)
【近畿】東播磨(兵庫)
【中国】矢上(島根)
【四国】川之石(愛媛)
【九州】具志川商(沖縄)
例えば、静岡県の三島南は地元の小学生らを対象にした野球教室を開いて、普及活動をしている。富山北部・水橋は3校連合チーム。設備が十分ではない中、練習時間の確保や調整の難しさも克服している。川之石は専用グラウンドがないが、野球用具を部員たちがつくるなどの工夫している。
◆21世紀枠 75%が初戦敗退
21世紀枠を続けるかどうかは時に議論となる。その理由は、各地区の大会を勝ち上がった高校と力の差。大会が中止となった昨年を除き、おととしまで3年連続で21世紀枠の3校は全て初戦で姿を消している。これまでに出場した51校(2007年までは2校、2013年は4校)のうち、4分の3にあたる38校が初戦敗退。20点以上の点差がついた試合もあった。
◆ベスト4入り 甲子園に旋風
初戦突破が高い壁となっているが、過去にベスト4まで勝ち進んだ高校もある。初めて21世紀枠が採用された2001年、宜野座(沖縄)は初戦で岐阜第一(岐阜)を7-2で破って勢いに乗ると、続く3回戦で桐光学園(神奈川)に4-3で勝利。準々決勝は延長11回の激闘の末、浪速(大阪)を4-2で下した。準決勝で仙台育英(宮城)に1-7で敗れたが、甲子園に旋風を巻き起こした。
4強に入ったもう1つの高校は利府(宮城)。1回戦は5回までに10点を奪って掛川西(静岡)に勝利。2回戦は習志野(千葉)にサヨナラ勝ちし、早稲田実業(東京)との準々決勝も5-4と接戦を制した。準決勝は花巻東(岩手)に逆転で敗れたものの、その名を刻んだ。
スポーツメディア「New Road」編集部
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