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◆鬼ごっこは3000種類

きのう「2月2日」は節分だった。節分は「2月3日」と認識していた人が大半だと思うが、例年より1日早くなるのは124年ぶり。二十四節気の1つ「立春」の前日を節分としていて、今年は暦のずれで「立春」が1日早い2月3日となり、それに伴って節分が2月2日になったという。

 

節分の掛け声といえば「鬼は外。福は内」。豆をまいて鬼を追い払う。節分は1年に1日だけだが、日本でも世界でも年中行われているのは「鬼ごっこ」。シンプルなものから、「たか鬼」、「いろ鬼」、「手つなぎ鬼」など、子どものころに楽しんで懐かしく感じる人も多いだろう。一般社団法人「鬼ごっこ協会」によると、かくれんぼや、だるまさんが転んだなどの伝承的なものや、バナナ鬼やどろけいなど現代に流行っているものなど、細かく分類すると約3000種類あるという。

 

日本最古とされるのが「ことろことろ」だ。1300年ほど前から始まったとされる。遊び方は、まず鬼(1人)、親(1人)、子(1人以上)に分かれる。親を先頭に子は肩をつかんで列をつくり、鬼は親のガードをかいくぐって、親の背後に連なる子にタッチすれば勝ち。逃げ切れば親と子の勝ちとなる。

 

◆世界共通も独自も様々

世界的にはアメリカやヨーロッパ、オセアニアなどにも日本とルールが同じ「鬼ごっこ」や「こおり鬼」がある。フィリピンで一般的な鬼ごっこは「ブワンブワン」。ルールは地面に直径5mほどの円を描き、円の真ん中に線を加える。鬼は線の上だけを移動し、鬼以外は円の中を逃げ回る。鬼は足が地面につかなければ、片足を浮かせてタッチすることも認められている。鬼にタッチされた人が、次の鬼となる。モロッコには、日本の「ことろことろ」と同じルールの鬼ごっこがある。

 

マダガスカルで人気なのは「クバーラ」。1チーム5人程度で、2つのチームに分かれる。テニスコートほどの大きさのコートに、マス目状に線を入れる。守りのチームはコート内の線の上しか移動できず、攻めのチームはタッチされないようにコートの端から端までを往復する。攻めは誰か1人だけでも往復できれば1点獲得となり、1人がタッチされれば攻守交代となる。これを7回ほど繰り返し、最終的に得点が多いチームが勝ちとなる。

 

◆大人の「ガチ鬼ごっこ」

そして、鬼ごっこは子どもだけの遊びではない。「大人の鬼ごっこ」、「ガチ鬼ごっこ」と呼ばれるのが、フランスが発祥とされる「チェイス・タグ」。12m×12m四方のフィードにはパイプや台などの障害物が置かれていて、鬼にタッチされないように逃げる。競技時間は20秒。1対1での戦いと、複数によるものがあり、世界大会が開かれるほどの人気となっている。

 

ルールがシンプルで、高価な道具がなくても遊べる鬼ごっこ。時代が変わっても世界中で愛され、時代とともに少しずつ形が変わっている。

 

By New Road 編集部

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