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◆14年総額357億円で契約合意
ダルビッシュが今シーズンからプレーするパドレスに所属するフェルナンド・タティスJr.内野手(22)が、14年総額3億4000万ドル(約357億円)で契約に合意したと大リーグ公式サイトなどが伝えている。総額では、メジャー史上3番目の大型契約となった。
強打の遊撃手として将来を有望視されているタティスJr.は2019年、ジャイアンツとの開幕戦に「6番」で先発し、いきなりマルチ安打を記録した。けがで戦列を離れて出場試合数は84試合にとどまったが、打率.317、22本塁打、53打点の好成績を残した。
新型コロナウイルスの感染拡大で60試合に短縮された昨シーズンは、59試合で打率.277、17本塁打、45打点。ナ・リーグMVP投票で4位に入った。潜在能力の高さは間違いないが、メジャーで162試合のシーズンを過ごしたことのない22歳と14年の契約を結ぶことに、アメリカメディアも驚きを持って伝えている。
タティスJr.の父親もメジャーリーガーだった。カージナルスに所属した1999年に34本塁打をマークするなど、11年間で通算113本塁打を記録した。タティスJr.は父譲りのパワフルな打撃に加えて、選球眼も良く、次世代のスーパースター候補だ。
◆史上1位と2位の選手 大型契約後の成績は
ただ、長期契約には故障やモチベーションの低下などのリスクが懸念される。タティスJr.の総額3億4000万ドルを上回る契約を結んだ2人の選手は、大型契約後に成績を落としていないのだろうか。
◎ムーキー・ベッツ(ドジャース)
昨シーズン開幕前に、ドジャースと12年総額3億6500万ドルで契約。39歳シーズンの2032年までの契約となった。2018年に打率.346で首位打者のタイトルを獲得するなど俊足強打の外野手。デビューから2019年まで所属したレッドソックスでは、メジャー通算6年間で、打率.301、139本塁打、470打点、126盗塁だった。12年契約1年目の昨シーズンは、ドジャースで打率.292、16本塁打、39打点、10盗塁。ナ・リーグMVP投票2位に入った。
大型契約前年(2019年)
150試合 打率.295 本塁打29 打点80
大型契約1年目(2020年)
55試合 打率.292 本塁打16 打点39
◎マイク・トラウト(エンゼルス)
2019年開幕前、2020年までの2年契約に10年総額3億6000万ドルを上乗せする形で、38歳シーズンまで契約を伸ばした。現役最高の選手とも評される外野手。ア・リーグMVPに3度輝いている。メジャー2年目の2012年に49盗塁でタイトルを獲得し、トリプルスリーを達成。選球眼にも優れ、2016年から4年連続で最高出塁率のタイトルを手にしている。メジャー通算10年間で、打率.304、302本塁打、798打点、201盗塁を記録している。
大型契約前年(2018年)
140試合 打率.312 本塁打39 打点79
大型契約1年目(2019年)
134試合 打率.291 本塁打45 打点104
大型契約2年目(2020年)
53試合 打率.281 本塁打17 打点46
ベッツもトラウトも、大型契約を結んだ直後のシーズンは成績を落とさずに結果を残している。22歳で14年の超大型契約に合意したタティスJr.は、球団やファンの期待通りにスターへの階段を上っていくのか注目される。
スポーツメディア「New Road」編集部
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