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◆過去2年で1勝 プロ9年目初の大役
プロ野球開幕まで3週間を切り、各球団の開幕投手が決まってきた。26日にヤクルトと対戦する阪神の矢野耀大監督が抜擢したのは、藤浪晋太郎だった。ここ数年は不振に苦しむ右腕に託した理由を「総合的にいろいろと考えた結果。本人にも伝えた」と説明した。
藤浪はプロ1年目の2013年から3年連続で2ケタ勝利を挙げ、ローテーションの柱を担った。しかし、2016年以降は成績が下降し、2軍生活や中継ぎへの転向など不本意なシーズンが続いている。ここ2年間は、わずか1勝に終わっている。そんな中、プロ9年目で初となる開幕投手に「驚きしかなかった。全くといっていいほど頭になかったので。開幕投手はチームの顔で責任もあるので、結果で示したい」と意気込んだ。
藤浪の開幕投手内定に、ファンからは驚きや喜び、期待の声が上がっている。インターネット上では「ポテンシャルの高さは間違いなく日本トップレベル。自信を持つことができれば、大化けして本来のポテンシャルを発揮できるはず」、「ここまでの道のりは苦しかったと思う。今シーズンは完全復活を期待している」、「優勝を狙うには藤浪の力が必要。藤浪で勝てばチームに勢いがつくはず」などと多くのコメントが並んでいる。
◆セ・リーグ他球団は警戒
阪神ファンの期待や楽しみが膨らむ一方、警戒感を強くするのは他球団の関係者だ。あるセ・リーグのスタッフは「藤浪の開幕投手は阪神にとってメリットしかない。うまい戦略」と話す。その理由について「いくら持っている能力が高くても、首脳陣は2年間で1勝しか挙げていない投手を計算に入れていない。もし、藤浪で開幕戦を落としてもダメージはほとんどない。逆に、好投して白星がついたらチームの雰囲気は一気に上がる。藤浪が自信や手応えをつかんで、復活するきっかけになったら、今年の阪神は怖い」と説明した。
昨シーズン、開幕カードの巨人戦に3連敗し、スタートダッシュに失敗した阪神。今シーズンは藤浪で開幕戦に勝利し、勢いをつけることができるのか注目される。
スポーツメディア「New Road」編集部
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